ELDEN RING(エルデンリング)配信禁止騒動から考える 2次創作・ゲーム配信・実況の在り方
2022/02/21、Twitterのとある個人の投稿をキッカケに「エルデンリング配信禁止」が一気に話題になりました。
その投稿主は、フロムソフトウェアに個人でゲーム配信をすることができるのかを問い合わせたようですが、「動画投稿・配信は遠慮いただいている。例外での許可は行っていない」との返信が。
※そもそもですが、フロムソフトウェアはサポートへの問い合わせの内容を許可なく公開することを禁じています。ですので、公開・拡散させて運営を巻き込み大混乱に発展させたことは許されるものではないです。
その事実が拡散され、プチ炎上してしまったというのが一連の経緯になります。
今回はこの騒動について、僕自身の思うことをまとめつつ、今後の2次創作・ゲーム配信・実況の在り方について考察していきたいと思います。
※この記事は個人やフロムソフトウェアを攻撃するものではないことをあらかじめご理解下さい。
※今回の騒動について、フロムソフトウェアの方から公式に声明も出ています。実況・配信についてのガイドラインの更新も明言されています。
【動画配信・投稿のガイドラインに関して】
— FROMSOFTWARE PLAYER SUPPORT (@fromsoftware_sp) 2022年2月21日
動画配信に関するお問い合わせをいただいた一部のユーザー様に対して、弊社サポートから誤った回答をしてしまい、一切の投稿・配信が禁止であるといった誤解を生む形となってしまいました。お騒がせし、誠に申し訳ございません。(1/2)
- 2次創作・ゲーム配信・実況はそもそも黒よりのグレー
- 公式・コミュニティを尊重しつつ、楽しむように心がけること
- 実況者・配信者である前に、一人のプレイヤーであることを忘れない
- 追記:ガイドラインが更新されました
2次創作・ゲーム配信・実況はそもそも黒よりのグレー
ゲームの著作権はゲーム会社・公式が持っている
当然理解をしておくべきことはゲームの著作権はどこに帰属するのか?ということです。語るまでもなく、「ゲーム会社」です。
ですので、公式・運営がNOといえば、NOなのです。
とくに、RPGのようなゲームを実況・配信することは当然ネタバレを含みます。
そのような実況・配信を視聴することで疑似的にゲームを体験した気になり、購買につながらないなんてこともありますし・・・
自分たちが、汗水を流し作成した商品を、タダで体験されるなんて言語道断ですよね?
ですので、「ゲーム実況・配信を認めるの?どちらか明言してくれ。」と言われたら「認めない」と答えるのが当たり前なのです。
実況・配信を禁止したいわけでないジレンマ
上記のように「認めない」という立場でありつつも、ゲーム実況・配信に対して、あえて明言していない・黙認しているのがここまでのゲーム業界の流れです。
※もちろん、一切認めないことを明言しているところもあります。対応は会社によって異なるので、悪しからず。
ネタバレの要素を含みつつも、そのことがゲームの宣伝につながる部分もありますし、プレイヤーのコミュニティを形成することに一役買っている部分もあります。
ですので、「グレーではあるが、みんな察しろよ。常識の範囲内で楽しめよ。」という暗黙の了解があったわけです。
運営とプレイヤー間の信頼関係のもとに成り立っているものであることを自覚するべきかと思います。
「日本一ソフトウェア」プリニー店長さんのありがたいお言葉を載せておきます。上記のことが理解できない方は、ゲーム開発・運営がどう思っているのかを見てみると分かるかと。
【日本一ソフトウェアのゲームを実況したい個人勢の方へ】
— プリニー店長 (@shop_prinny) 2020年8月2日
個別にお問い合わせをいただいても、一部タイトルを除いて基本は承諾しかねますッス。
皆様の想いは尊重したくとも、現状は「yesかno」と訊かれたら「no」としか言えませんッス。
なので、二次創作の基本…裏でコソコソをお守り(続
事務所単位で許可を出すこともある
そういう中でも、大手の事務所などには事務所単位で実況・配信を許可することもあります。
その理由としては、何かあったときに事務所が全責任を負うことになるからです。
その点、個人の実況者・配信者が問題を起こした際に誰が責任を取るのでしょうか?
そういった後ろ盾がない僕のような弱小配信者が個別で「配信を認めろー!」と吠えたところで、公式から配信の許可を直々にもらえるわけないでしょ?ww
自分で言ってて、悲しくなる、ハイ
ですので、個別で許可をもらいたいなら自分自身がビッグになる以外ないですね。
公式・コミュニティを尊重しつつ、楽しむように心がけること
ガイドラインを読み、順守すること
僕はゲーム配信をする際には、そのタイトルのガイドラインは一読するようにしています。「配信は許可されているのか?」「許可されているとして、どこまでを配信上に載せてもいいのか?」「BGMなどの扱いはどうなっているのか?」など、ゲームによって対応は異なります。
しっかりと確認し、許される範囲内での表現を心掛けることが必要です。
ネタバレに細心の注意を払うこと
とくに発売されてすぐのタイトルの場合は、ネタバレをすごく気にする方が多いと思います。
オンラインマルチのPVPを楽しむようなタイトルではそこまで気にする必要はないかと思いますが、RPGのようなストーリー・世界観などを重視しているタイトルでは配慮が絶対的に必要です。
ですので、やりすぎないこと・コミュニティを尊重するようにするべきかと思います。
実況者・配信者である前に、一人のプレイヤーであることを忘れない
僕らはゲームにお金を払い、ゲーム体験を楽しんでいるという部分で一人のプレイヤーであるわけです。
ここ最近のゲーム配信やゲーム実況を見ていると「お金を稼ぐためにゲームをやっている」ような人もいるように感じます。
否定するつもりも肯定するつもりもないですが、あまりにもゲームを作った開発・運営に対してのリスペクトが欠けているプレイヤーが多いのが個人的にはすごく悲しいと感じます。
2次創作・実況・配信をする人間は、公式・ゲーム内のコミュニティのどちらからも見られているという意識を持つ必要があると思います。
今回の件で、公式の寛大な心のおかげで情報発信ができていること今一度自覚して活動していくことが大切だと思いました。
追記:ガイドラインが更新されました
ちょうどこの記事を書き終わったあとに、公式からはガイドラインの更新について発表がありました。さすが、フロム。仕事が早い。
一読しておくことを推奨します。